2018/09

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新しい形の類義語辞書


言葉の「繋がり」から辞書を考える

安直でない文章の言い換え

文章を書く事を生業にする人にとっては馴染み深い類義語辞書。未来大学大学
院修士課程一年の三澤英樹さんは、その類義語辞書を、言葉同士のネットワー
クから分析し、新しい「言い換え単語」 を教えてくれるシステムを同大学の卒
業研究で開発した。


多くの自然言語処理(コンピュータによる人語理解)についての研究は、経験
則に基いた文的によるアプローチが一般的である。しかし、三沢さんは経験則
ではなく、辞書によって明示化されている語のつながりに注目し、そこからル
ールを導き出す方法を検討した。

そこで、辞書における単語同士の類義、対義語関係から、ネットワークを構築。
語自体の内容を考慮せず、ネットワークの特性を分析した。その結果、複数の
語同士に、強い関連性があり、グループを形成することがわかった。

三沢さんは、この単語同士のグループが、新たな類義語の分類として利用でき
ると考え、システムを開発した。システムでは、ある単語に注目したとき、類
義語、対義語などの、それぞれのネットワークから、強い関連性のある単語を
提示することが出来る。



このシステムでは、従来の類義語辞書より、得られる単語数が多い。また社会
学におけるトライアド(友達の友達は良い情報を持っている)の考えに基づく
ため、意外性のある言い換え単語が提示される。

システムの課題は、注目する単語によって提示される単語数に大きく差が出る
ということ。三沢さんは「ネットワークの分析方法、仲間分けの手法を考え直
すことで解決したい」と話している。

このシステムを拡張利用することで、現在利用されているウェブサーチエンジ
ンと合わせて、さらに広い検索幅を持たせるなどの展開が期待される。
(平賀圭祐)